2013年秋の思い出をまとめて(アート編)

10月、11月は、ブログの更新を休んでしまいました。忘れない内にまとめて、少しづつアップしていこうと思います。

10月の日本滞在では、全部で4つの日本画展に行って来ました。
まず、東京国立近代美術館竹内栖鳳展を観に。

有名な”斑猫”をじっくり観て来ました。動物の毛の描写が見事!!他にも、ライオン、熊、猿も犬も。”蹴合”という鶏が空中で戦っている描写は一瞬の動きを捉えた、日本画では珍しい作品です。それに、しっとりとしたベニスの風景画も素敵!もう1度、もっとゆっくり観たいなと思っていたら、ラッキーにも友人から券をいただいたので、2度観ることができ、満喫。ついでに常設展の作品も観賞。


大好きな東山魁夷の絵を観れました。常設展は写真を撮ってもよいそうです。

次に、福島県二本松市の大山忠作美術館で、”五星山展”を。

大山忠作画伯の椿の絵は、初めて観ましたが、とても美しく素晴らしかったです。そして、他の4星山、高山辰雄平山郁夫加山又造、それに、ここでも東山魁夷の絵を数点観ることができ、贅沢な展示会! 中でも、加山又造の、猫が飛んでいるタンポポの綿毛を見ている絵、”たんぽぽ”を直に観ることができたのは、幸運でした。

絵葉書を写真に撮ったので、わかりにくいですけど、猫の毛のフワフワ感、たんぽぽの綿毛の描き方、感動!!

西(京都)の竹内栖鳳と並び、同時期に活躍した有名日本画家、東の横山大観の絵を観に、横浜美術館に行って来ました。

ここの展示はおもしろく、横山大観をとり巻く、画家である友人や弟子たちの作品も一緒に展示して、大観の絵の歴史、エピソードを知ることができました。そして、その友人(弟子)画家の一人、35歳で亡くなった今村紫紅という画家の存在を初めて知りました。彼の絵は、大胆な構図、緻密な表現で、もっと沢山の作品を観てみたいと思いましたが、、、あまり多くは残っていないようです。

大型台風が二つも来るとの天気予報から、大事をとって、NYに戻る日を5日遅らせたおかげで行けたのが、恵比寿の山種美術館でやっていた、”古径と土牛”展です。

小林古径は、物語を題材にした絵が有名ですけど、私は、この猫(モデルは洋猫だそう。)の絵や、花の絵などのやさしい絵が好きです。特に菖蒲の絵は、絵の下書き段階で、工夫をしている様子がわかる絵も並べて展示され、勉強になりました。そして、奥村土牛は、古径を大変尊敬し慕っていて、土牛が古径の七回忌の法要の帰りに観た醍醐寺の桜に感動して描いたのが、あの”醍醐”というタイトルの絵です。私は、10年程前に、未だ山種美術館千鳥ヶ淵にあった頃、千鳥ヶ淵の桜が美しい時季に行き、”桜”の日本画展を観賞した折には、「美しく優しい穏やかな絵」という印象を受けたのですけど、こうして土牛と古径とのエピソードを知って観賞すると、また味わい深かったです。